未来を紡ぐ 挑戦するソフト開発企業 

<未来を紡ぐ 挑戦するソフト開発企業>2.レキシー

2004/11/08 20:43

週刊BCN 2004年11月08日vol.1063掲載

医療機関に活路

 今年で創業17年目を迎えた老舗ソフトベンダーのレキシー(清徳則雄代表取締役)は、典型的な受託ソフト開発ビジネスをメインにした企業の1つである。

 CAD/CAMやグラフィックス関連ソフト開発に強く、3年ほど前まではこの分野の受託ソフト開発が全売上高の100%を占めていた。「CAD/CAM関連ソフト開発は業務アプリケーション開発に比べ、利益率が高く安定的にビジネスを進めることができた」(清徳則雄代表取締役)という。

 だが、ITバブルの崩壊とともに、低コスト要求は熾烈になり、「特にインドや中国へのオフショア開発を活用するITベンダーが多くなってきた1-2年前から、低価格による利益率悪化が顕著になってきた」(清徳代表取締役)という。

 ソフト開発市場が低価格競争で縮小傾向にある状況は、CAD/CAM開発で安定的な収益を稼いでいたレキシーをも襲い、早急に打開策を打たなければならなくなった。

 その1つとして目をつけたのが、パッケージソフトの開発。もともと開発実績のあるグラフィックス関連分野にフォーカスを当て、医療機関で使う3次元グラフィックスツールや皮下脂肪・内臓脂肪計測ソフトなど、3製品をラインアップした。

 医療機関では、「患者情報管理システムなどは大手ITベンダーがシステム構築を手がけているが、現場の医師が実際に使うグラフィックスツールなどは、あまり他のベンダーが食い込んでいない」(清徳代表取締役)のが幸いした。

 医療機関でも、医師が使うソフトというニッチな分野に焦点を当てた製品開発と、営業リソースの集中を図ったことで、限りある自社の営業担当者だけでの営業展開でも着実に販売を伸ばしてきた。今では、売上高のなかでパッケージソフトが約3割を占めるまでに成長してきた。

 また、現場の医師からの評判を得た1つの要素が、同社の3次元ツールで作成した人体の器官のイメージをリアルなレプリカとして作成するサービスを提供開始したこと。そのために、同社では約1000万円を投資し、レプリカ作成機器を購入。「ソフト開発・販売とは関係のないサービスだが、このサービスがあることで、受注できることもある」(岡片功・システム営業部長)という。

 実績が出てきたことから、流通業者からも引き合いは増え、今ではパートナー販売にも着手。自社の営業担当者だけではまかないきれない地方での販売を伸ばすため、地場のITベンダーにも声をかけている。(木村剛士)
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