大遊泳時代

<大遊泳時代>第50回 ドラえもんの初夢

2005/01/03 16:18

週刊BCN 2005年01月03日vol.1070掲載

松下電器産業 役員 前川洋一郎

 新年あけましておめでとうございます。

 皆さん初夢はどうでしたか?今年の初夢は大好きな「ドラえもん」が出てきて“今年は運が良さそうです”。というのも、年末の大掃除の度に、子供部屋で用済みとなったドラえもんの貯金箱、目覚まし、ぬいぐるみ…がどんどん我が寝室に増えてくるからかもしれない。

 その昔、春休みになると、子供についてドラえもんを見によく映画館に行った。子供たちの大歓声に耳を潰したことが幾度あったか。本屋での立ち読みに付き合い、日曜日はドラえもんの唄で始まる夕食。

 今思うに、ドラえもんのタケコプター、どこでもドア、4次元ポケット…はまさにインターネットの世界ではないだろうか。

 作者はインターネットの世界を夢見ていたのであろう。すごいクリエイティブな発想だと思った。今もドラえもんの本はシリーズでしっかり売れているし、ドラえもんが出てくる教材はヒットしているという。

 色々たくさんのキャラクターが東西であり、好みは人それぞれだが、勧善懲悪、善行努力を子供に植付けてくれる。そして人々の優しさ、命の大切さを学校、親に代わって教えてくれる。こういうキャラクターは長生きするし、大切にしたい。

 そんな折、あるニュースでバンダイのロボット研究所で対話型エンターテインメントロボット「ドラえもんロボット」を開発していると聞きました。新年早々、夢のある話です。

 いよいよ本年2005年はe─Japan完成の年!!。ドラえもんの夢を実現するインフラはほぼ完成することになる。ユビキタス社会は、まさにドラえもんの世界です。

 ねえワトソン君!「本来我々、親や大人が、するべき事をキャラクターに頼るのは情けないね」。「なんのなんの。昔から赤とんぼや桃太郎…と童謡童話もしかりでしたよ」。
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