IT Stock Frontline

米バイオベンチャーなど 話題企業が相次ぎ上場

2005/02/07 16:04

週刊BCN 2005年02月07日vol.1075掲載

携帯向けオークション企業も注目

 2005年のIPO(株式新規公開)が2月8日上場のメディシノバ・インク(大証ヘラクレス)からスタートする。例年、正月休みをはさんでIPOは約1か月の空白期間があり、歓迎ムードもあって再開第1号銘柄は人気化するケースが多い。

 メディシノバ・インクは米カリフォルニア州が本社のバイオベンチャー。本国の株式市場に公開していない企業の上場はもちろん初めてで、その動きが注目される。

 IT関連のIPOでは、2月10日にデジタルスケープが大証ヘラクレスに上場する。デジタルコンテンツのクリエイターに特化した人材の派遣事業を手掛ける。登録者数は昨年9月末で9199人と業界トップ。独自システムで登録者のスキルを客観的に評価し、不足しているスキルを自社内のトレーニングセンターで習得させるのが特徴。職種別ではウェブ制作が50%、ゲーム制作35%など。顧客は凸版印刷、ソニー、コナミなど上場企業とその関連会社が中心。

 2月16日に東証マザーズに上場するディーエヌエーの注目度も高い。オークション&ショッピングサイト「ビッターズ」を運営。オークションシステムをSo-netやMSN、エキサイトなど33のポータルサイトに提供している。

 もっとも、パソコン経由サービスではヤフーという巨人がいるため、携帯電話向けオークション事業に尽力する。携帯電話専用のオークション「モバオク」では、カメラ付き携帯電話で撮影した商品が出品できるなど、使いやすさを重視したサイト構築を行っている。会員数は昨年12月までは月3000-5000人のペースで増加、1月にKDDI「EZweb」におけるサービス名称が「モバオク」から「auオークション」に切り替わってからは1日9000人ペースに加速している。(有賀勝久)
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