未来を紡ぐ 挑戦するソフト開発企業 

<未来を紡ぐ 挑戦するソフト開発企業>14.JNS

2005/02/07 20:43

週刊BCN 2005年02月07日vol.1075掲載

ホームぺージを守るソフト

 JNS(白井力代表取締役)は、ホームページの改ざん検知・復旧ソフト「イズアドミン」を開発・販売するソフトベンチャー。3人の開発者がわずか3か月という短期間で作り、2003年4月に発売した。累計70企業・団体に納入した実績があり、特に官公庁からの受注が好調で全体の約4割を官公庁が占めている。

 イズアドミンは、ホームページのコンテンツが改ざんされた場合、システム管理者に改ざんを知らせるとともに、正常なデータに自動復旧するソフト。白井代表取締役は、「製品コンセプトは非常にシンプル」と話す。

 「企業や団体がホームページを設けることは当たり前。しかし、情報開示や販促ツールとして重要性が増しているにも関わらず、そのホームページを守る製品はほとんどなかった。それだけでなく、技術的にも困難な部分が多かった」(白井代表取締役)。これが開発のきっかけとなった。

 ホームページは、「ほとんどの企業・団体で持つだけにマーケットは広い」(同)こともこの分野に特化した事業展開の理由の1つだ。ホームページの改ざん検知・自動復旧ソフトの日本での市場規模は「100億円以上」(同)とみており、JNSの今年度(05年3月期)の売上高も前年度に比べ3倍で推移する見込みだ。

 最近の情報セキュリティ対策ブームも追い風となり、ホームページの信頼性確保という目的だけでなく、情報漏えい対策の観点からも導入を検討するユーザーが増えている。JNSのソフトは、ホームページのコンテンツだけでなく、ウェブサーバーに格納するプログラムやデータも監視している。もしウェブサーバーに侵入されて格納する個人情報が漏れた場合でも、その動作を検知でき、情報漏えい防止に役立つ。

 増える需要に応えるため、販売パートナーの体制も再構築した。現在は、富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(富士通SSL)、パソナテック、日立情報システムズ、ソフトバンクBBの4社とパートナー契約を結んでおり、近く大手メーカー系販社とも契約を結ぶという。さらに首都圏だけでなく、全国規模の販売網を築きたい考えで、九州、中国・四国、北陸、東北、北海道の各地域に1社、販売パートナーを設置する。

 白井代表取締役は、「競合と言える製品は日本市場にはないし、米国や中国にもない」と、海外市場にも意欲を示しており、来年度末をメドに海外での販売にも踏み切る考えだ。(木村剛士)
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