美しい自然の保護 再生に向けて

<美しい自然の保護 再生に向けて>5.日本橋川の水質浄化と首都高速道路の撤去 その(2)

2006/08/07 16:04

週刊BCN 2006年08月07日vol.1149掲載

日本橋川の水質浄化

I. 現状
1. 神田川は井の頭池や、善福寺池などを水源にしていたが、都市化によって保水力を失い、自然湧水がなくなってしまった。現在の流水は2つの下水処理場からの処理水が80-90%を占め、流れは緩慢で、満潮時には江戸川橋付近まで水位が上昇する。

2. 日本橋川は三崎橋で神田川から分流しているが、実態は入り江で、潮の干満によって川の水が上流下流に行ったり来たりして淀んでいる。水面にゴミなどの浮遊物が滞留し、濃緑色に濁っていて水がよどんでおり、夏場や降雨後には悪臭を放っている。

かつての日本橋川

II. 対策
1. 日本橋川にEM活性液とEM団子を定期的に投入して浄化する。

2. さらに、洪水時の障害にならず、景観にも配慮した川底から起立する水門(閘門)を設置し、東京湾の潮夕差2メートル超を利用して水交換を行って浄化する。

(1)神田川下流に閘門(A)を設置し、日本橋下流に閘門(B)を設置する。

(2)最大満ち潮時と、最大引き潮時に、閘門(A)と(B)を別々に開閉することによって、隅田川の水プラス上記処理水を出し入れして、日本橋川の水交換を行う。

(3)閘門式水門なので舟遊や舟運の障害にならず、そのうえ地震による津波や高潮対策としても有効である。

3. 閘門によって水交換をした後も、EM活性液を投入し続けることで、隅田川以上の清流にすることができる。透明度が高くなり多くの魚が泳ぐ、美しい川になる。

4. そのうえに、首都高速道路が撤去されて日本橋川に青空が戻れば、日本橋や常盤橋などの文化遺産や、お茶の水渓谷、万世橋などの景観美を観賞する舟遊が盛んになり、日本橋川、神田川に再び活気が戻ってくる。

日本橋

お茶の水渓谷
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