積極企業は市場も好感

 原油価格上昇、世界的な金融市場混乱の中で発表された4-6月期決算。国内景気の後退や原材料価格の上昇で通期(2009年3月期)予想を下方修正する企業が相次ぐなか、ハイテク企業も厳しい決算となった。

 株価が急落したのがNEC。4-6月期の連結営業利益41億円(前年同期比64%減)に落ち込んだ。携帯電話会社が設備投資を抑制している影響からネットワーク部門に急ブレーキがかかった格好。シャープも決算を受けて株価が下落、03年以来の安値水準となった。こちらも携帯電話市場低迷の影響を受けたほか、液晶テレビの価格を引き下げたことが収益を圧迫。4-6月期の営業利益は364億円(14%減)となった。富士フイルムの4-6月期はデジカメ部門が営業赤字となったほか、フィルム部門での原材料価格上昇が響いて営業利益は459億円(23%減)。株価は本年の安値に沈んだ。

 一方、発表した決算が冴えなかったものの株価が上昇した企業もある。たとえば富士ソフト。4-6月期は経常利益が8億円弱(23%減)となったものの、これは社員の採用増による人件費負担が響いたもの。株式市場では成長分野へのシフトをにらんだ先行投資と捉えたほか、通期では10%の経常増益を見込んでいるとあって買いが先行した。

 ヤマダ電機も4-6月期は経常利益が99億円(1%増)と増益率は低い伸びとなったものの、7月の月次売上高が21.1%増(6月は14.6%増)。足元の販売好調を評価する動きが先行して株価は上昇している。

 また、好決算を受けて株価が一気に本年高値に進んだのがセイコーエプソン。通期の営業利益を従来予想の610億円から680億円(18%増)へと上方修正。より立体感が出せる液晶パネルを開発したとの報道も株価にプラスになった。(有賀勝久)