SaaS型ERP「ZAC」を開発するオロは、1年ほど前からITベンダーを経由した間接販売網を整備している。市場に幅広くアプローチするために、直販だけでユーザー企業を開拓してきた戦略を転換。直販と間接販売を併用し始めた。

 オロは1999年設立のソフト開発ベンチャーで、「ZAC」は07年に発売したERP。激戦区のERP市場では後発で、合計の納入実績は80社と競合に比べて少ない。だが、この1年の間に同製品を再販するITベンダーとして名を連ねた企業は、ビックネームが多い。富士通ビジネスシステム(FJB)と伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)、富士ゼロックス東京の3社がそれだ。

 有力SIerが、競合に比べて知名度がなく実績も少ないERPに興味を抱くのは、「ZAC」がターゲットに置くユーザー企業の業種・規模が明確で、それに適した機能を安価で販売しているからだ。

 「ZAC」は、従業員20~500人の中堅・中小企業(SMB)のサービス業に特化したERPをモットーにしており、事前に用意している約5万個の機能からユーザーに必要な機能を選択する「ノンカスタマイズ方式」(経営企画室の杉山慎吾氏)。そのため、導入期間が短く、競合に比べて3分の1程度の価格で販売できる。

 販売を担う3社は大規模ユーザーに強く、それに適したERPは他社製品を取り扱っているが、中小規模のサービス業には適した製品を模索していた。

そのなかで、「ZAC」の機能と価格、売った後のサポートに手間がかからない“手離れの良さ”に魅力を感じた。つまり、「二番目に提案するERP」として高く評価したわけだ。

 間接販売網の増強は強化ポイントで、今後も着実に販社を増やす計画。外資、国産問わず競合ひしめく市場で、虎視眈々とチャネルビジネスの発展を狙う。(木村剛士)