年頭所感

【2011年 年頭所感】 大塚商会

2011/01/20 20:39

週刊BCN 2011年01月17日vol.1366掲載

原点回帰

大塚裕司 社長
 ここ数年、リーマン・ショックに端を発した不景気に見舞われていたが、2010年のIT市場をみると、「潮目が変わった」との感触を得る年になった。当社イベントの集客や見込み案件などが想定以上の数に達し、10年3月は単月で過去最高を記録したことからも、日本の経済全体の最悪期は脱したとみている。

 当社は、08年度から「フロントラインの強化」と銘打ち、顧客接点とセット提案の強化を図ってきた。とくに10年度は、この成果が現れた年になった。当社は11年7月に「創業50周年」を迎えるが、創業当時から現在まで当社を支えていただいた中小企業向けにもっと力を入れ、原点回帰して、創業当時の意識に立ち返る。いうならば、「街の電気屋さん」のように、顧客の要望に細かく対応していきたい。当社の顧客層を大中小に区分すれば、数のうえでは約8割が小規模の企業になる。この層は、景気が縮むなかでも安定した取引ができ、厳しい状況にあっても当社を助けてくれた。こうした顧客に対する恩返しの意味も込めて、確かなITシステムとサポートを提供できるよう体制を整えていく。

 2011年は西暦2000年問題(Y2K)の二巡目に関する需要、消費電力を削減する需要、そしてIPv4枯渇に関連する需要など、さまざまな需要の高まりが予想される。通信回線が大きく変わり、ITの利用方法が変化する転換期の新しいIT環境への備えを、顧客に提案していく。
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