SIerのコアは、中国市場に多くの自社オリジナルの主力商材を投入している。IT資産管理の「ITAM(アイタム)」や水質測定支援システム、M2M(マシン・トゥ・マシン)基盤の「ReviveTally(リバイタリ)」、電子テロップ、組み込みソフト関連商材など多岐にわたる。有望市場の中国でヒット商材を育てる取り組みの一環で、すでに一部は実績が出始めている。
IT資産管理と環境商材で実績づくり

城戸孝吉
董事長 水質測定支援システムは、上海の地元有力大学に採用されたり、ITAMも数百ライセンス規模の大口案件の受注を果たした。中国では環境問題への関心が非常に高く、外国からの技術導入に積極的。コアはこの流れに乗るかたちで水質検査領域で足がかりを掴んだ。ITAMについてはIT管理レベルの高まりでニーズが急拡大している。同業他社でも日立製作所の統合システム運用管理「JP1」のIT資産管理機能が中国で高く評価されており、ITAMも同様にこの分野でのシェアを伸ばしつつある。
コア上海法人の城戸孝吉董事長は、「ITAMや水質測定支援システムなどは、中国でヒットする可能性が高い」と手応えを感じている。
しかし一方で、コアが強みとするM2Mや組み込みソフト関連商材は、中国市場への参入を本格化できるかどうかは、これからが正念場。次号『週刊BCN』12月23日・30日合併号(vol.1511)も引き続きコアの取り組みをレポートする。(安藤章司)