近年、独立系ITコーディネータ(ITC)の中小企業に対する支援では、ITの活用による生産性向上の案件よりも、新たな販路開拓のためのホームページ作成や、SEO対策などのウェブマーケティングの案件が増える傾向にあった。しかし私は、最近になって、生産性の向上に関するニーズが、再び増えつつあるように感じている。
その大きな理由として、ウェブサイトを構築したものの、その後のアフターフォローができていない中小企業が多いということがある。例えば、私がかつて支援した先の物販を手がける中小企業は、ECサイトを構築したものの、売り上げを高めることができていなかった。実店舗の運営が多忙で、ECサイトの運営に手間をかけられない。さらに、顧客管理を紙の台帳で行っていて、ECサイトを閲覧した見込顧客や、サイト経由で商品を購入した顧客の情報を管理できず、アフターフォローに手が回らなかったからだ。要するに、生産性の低さが仇となって、ECサイトの顧客を囲い込むことができなかったわけだ。その中小企業の経営者は、生産性に問題があることに気づいて私に依頼し、顧客管理のためのDBを構築した。その後は、顧客情報を活用して定期的にメールマガジンを配信するなどして、売り上げアップを果たした。
このような、DB構築などのちょっとした生産性向上に関する案件が最近では増えていて、中小企業の経営者もその必要性に気づき始めている。ウェブサイトをつくり直すといった大がかりな案件ではないが、こうした中小企業の目先の課題解決を支援することは、ITCにとっても信頼関係を高めることにつながるので、メリットがある。(談)(真鍋武)
【ITコーディネータのプロフィール】名前:小林邦人
本社:神奈川県川崎市
営業所:東京都新宿区
所属:アウトライヴ
略歴:中小企業の販路開拓やホームページの活用など支援している。ITコーディネータ多摩協議会の理事を務めている。