ITコーディネータ協会(播磨崇会長)は、経済産業省などとともに、2月24日、「中小企業IT経営力大賞 2014」の記念式典を東京・港区で開催した。

松島克守
審査委員長 7年目の開催となる今回は、前年を上回る全国216の企業から応募があった。健康食品や化粧品などのネット通販を手がける北海道の「北の達人コーポレーション」、駐車場・駐輪場の企画・運営や管理受託を手がける東京都の「芝園開発」、電気通信工事業などを営む大分県の「ネオマルスコーポレーション」の3社が大賞(経済産業大臣賞)を受賞。このほか、優秀賞を10社、特別賞を4社、審査委員会奨励賞を7社が受賞した。
審査委員長を務めた松島克守氏(東京大学名誉教授)は、「これまでの受賞企業すべてに共通していることは、『ITで会社を変える』『ITでビジネスを切り開く』という強い思いを社長がもっていることだ。これがIT経営を成功に結びつけた要因になっている。ITコーディネータ(ITC)の力も、中小企業がIT経営を実践するうえで役立っている。また、クラウドやインターネットというITトレンドは、中小企業にも着実に浸透してきており、今回の受賞企業すべてが活用している。ただ、ITの変化は速い。今日現在のシステムに満足するのではなく、最先端のITをさらに利用して、システムを磨いていくことが必要だ」と講評した。(真鍋武)

(左から)ネオマルスコーポレーションの甲斐武彦代表取締役、田中良生経済産業大臣政務官、芝園開発の海老沼孝二代表取締役、北の達人コーポレーションの木下勝寿社長【中小企業IT経営力大賞の概要】
他の企業の参考となるようなすぐれたIT経営を実現している中小企業を表彰する賞。経済産業省が主催し、ITコーディネータ協会、日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会、情報処理推進機構が共催している。