いまさら聞けないキーワード
<いまさら聞けないキーワード>第7回 『インダストリー4.0』、『フィンテック(FinTech)』
2016/01/14 16:04
週刊BCN 2016年01月11日vol.1611掲載
[インダストリー4.0] 第四次産業革命。製造業を根本から変える概念としてドイツ政府が提唱 「第四次産業革命」を意味するインダストリー4.0(Industrie 4.0)は、ドイツが提唱し、国策として取り組んでいる概念である。ドイツの製造業は、99%以上が中小規模の企業とされ、日本と似た産業構造になっている。ドイツ政府の狙いは、中小規模の企業が多い製造業の国際競争力の強化にある。インダストリー4.0に向けた取り組みは進行中で、革命が起きるのはこれからだ。 ドイツ政府が最初に目指すのは、工場のスマート化。代表的なものとしては、単一商品の大量生産と同程度のコストとスピードで、個々の顧客ニーズに合わせた製品の生産を可能にするというもの。ドイツ政府は、2020年の実現に向けて動いているとされる。また、完成した仕組みの輸出も予定しているという。 工場のスマート化の次は、複数の工場をつないで、製造業全体のスマート化となる。ある製品を製造するときに、最適な部品工場などを自動的に選択し、完成までもっていく。最終的には、世界規模に適用範囲を広げていくとされる。インダストリー4.0の実現では、ITの利活用が不可欠。なかでもキーワードとなるのが、IoT(Internet of Things)とAI(人工知能)だ。 なお、インダストリー4.0に似た取り組みをしている団体として、米国のIT関連企業が中心となって設立した「インダストリアル・インターネット・コンソーシアム(IIC)」がある。IICには、ドイツ企業を含む世界中の企業が参加している。(文/前田幸慧) [フィンテック(FinTech)] 金融と最新のITを融合して新しい価値をもつサービスを創出しようというムーブメント FinanceとTechnologyを組み合わせた造語。金融と最新のITを融合して新しい価値をもつサービスを創出しようというムーブメントで、2015年後半から日本のIT市場でもバズワード的に浸透してきた。 フィンテック市場のプレイヤーは大きく三種類に分けられる。エンドユーザーとフィンテックサービスとの顧客接点となるアプリケーション開発を担うスタートアップ、そうしたスタートアップの技術やサービスを活用して新しいビジネスを創出しようとする金融機関(ITのユーザー)、そして両者をつなぐ役割を果たすSIerなどの既存ITベンダーだ。 ムーブメントを牽引しているのはスタートアップで、決済・送金、会計、個人資産管理、ブロックチェーン・暗号通貨、投資・情報、融資・クラウドファンディング、データ活用、セキュリティなど、幅広い領域のフィンテック関連サービス、テクノロジーを世に出している。15年10月には、こうしたスタートアップが集結し、業界団体として一般社団法人FinTech協会を立ち上げた。正会員はスタートアップが中心だが、SIerや金融機関も賛助会員としてコミュニティに取り込んでいる。スタートアップは大手金融機関などとのビジネスに不慣れで人脈やチャネルもないことが多いためだ。また、新しい価値をもつフィンテックサービスを実現するには、金融機関側の業務課題、経営課題に精通するSIerが主導権を握る必要があるという指摘は、スタートアップ、金融機関の双方から聞かれる。(文/前田幸慧)
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