おさらいキーワード
<おさらいキーワード>第10回 データマイニング、協調フィルタリング
2017/03/29 09:00
週刊BCN 2017年03月20日vol.1670掲載
データマイニング
まとまったデータのなかから、性質などを解析する技術。「Data mining」を略して「DM」と表記したり、Data miningの語源となった「knowledge discovery in databases」の頭文字をとって「KDD」と呼んだりする。
データマイニングの研究は、1980年代後半から90年代前半に本格化した。技術の進歩で大量のデータの蓄積が可能になったことが背景にある。たくさんのデータから、いままで知られていない有益な情報を抽出することが目的だった。
当初は、knowledge discovery in databasesが使われていたが、徐々にData miningが広がった。知識を「発見する」より、「採掘する」というイメージが定着したことが理由の一つだと考えられている。
データマイニングは、データベース上のデータの解析に使われていたが、ソーシャル・ネットワーキング・サービスが普及したことで、利用者の投稿などを分析するツールとしても活用されるようになっている。
現実世界では、販売データから売れ行きなどを把握し、次のシーズンの戦略を検討したり、優良な顧客を見つけたりすることに活用されている。金融や製造など、幅広い業界で導入されている。
データマイニングは、人工知能(AI)が得意とする分野。インターネット上で情報の蓄積が加速するなか、注目度がより一層、高まっている。データマイニングを事業として展開する会社もある。
協調フィルタリング
データマイニング技術の一種。「Collaborative Filtering」と表記し、略称は「CF」。おすすめの商品やサービスを推薦できるため、「リコメンドシステム」といわれることもある。
協調フィルタリングを使ったシステムは、米ゼロックスのパロアルト研究所が手がけた「Tapestry」が最初と考えられている。Tapestryに関する論文は1992年12月に公表され、それから研究が活発になった。
具体的には、たくさんのユーザーのデータから相関関係を構築し、好みが似たユーザーに対し、お薦めのサービスや商品を予測する仕組み。よく似たデータ同士のことを「相関の強いデータ」と呼ぶ。
通販サイトの場合、ユーザーがある商品を購入する。その後、同じ商品を別のユーザーが買うと、それぞれのユーザーは好みが似ていると計算され、過去に購入した商品が「この商品を買った人は、こんな商品も買っています」と双方に薦められる。
購入した商品とは別カテゴリの商品をユーザーに薦めることが可能で、利用者が多くなれば、推薦できる商品は増える。購入履歴だけでなく、ユーザーの評価に基づき、より推薦の精度を高めたシステムもある。
一方、新たに加わった商品が推薦品から漏れるなど、全商品の網羅は難しい。好みが極めて少数派の場合、相関がうまく予測できないこともある。
通販サイト以外では、顧客の嗜好に応じたメールマガジンの配信などに使われている。
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