NECのクラウドを支えるのが、データセンターだ。全国に多くのデータセンターを持つNECの管理と運用について掘り下げていく。(山下彰子)


NEC神奈川データセンター(左)とNEC神戸データセンター

 NECはグループ全体で、全国に60か所、総マシンフロア面積にして約6万4000平方メートルのデータセンターを展開している。その中心となるフラグシップのデータセンターが、2014年1月に開設したNEC神奈川データセンターと、16年4月開設のNEC神戸データセンターだ。

 神奈川データセンターは、マシンルーム面積が約1万平方メートルで、収納は最大3000ラック。一方、神戸データセンターのそれは約4000平方メートルで、1500ラックを収納できる。では、この二つのデータセンターの内部をみていこう。

 いずれも、クラウドだけではなく顧客が保有するサーバーの設置・運用スペースを貸し出すハウジングを同一データセンター内で実現する、いわゆるハイブリッドデータセンターだ。クラウドとハウジング間は2L接続により、同一LANでの高速接続ができる。そのため、ハウジングで活用している既存システムをクラウドにスムーズに移行でき、またクラウドとの共存にも対応する。

 データセンター間ネットワークで、NECのほかのデータセンターと連携したり、オンプレミスや他社のクラウドサービスを含めたさまざまなハイブリッド環境の統合運用が可能な点も特徴となっている。なお、ネットワークはSDN(Software-Defined Networking)を採用し、構成変更の容易化、運用の効率化を図ることができる。

 このほか、神奈川データセンターと神戸データセンターは、バックアップ関係にあり、災害発生時には迅速にシステムを復元できるので、災害時でもサービスを継続できる。

 全国で展開するコアデータセンターの運用を集中管理するのが、統合ITサービスマネジメントセンタ(ITSMC)だ。ITSMCは高い専門性をもつ要員が24時間365日、運用にあたっている。

 統一された運用管理基準と共通の監視・運用システムで統合運用することで、高品質なサービスを均一に提供できるほか、ITシステムのリモート監視だけでなく、オペレーションや現地での物理オペレーションサービスも提供する。こうすることで、顧客窓口を一元化でき、要求への対応、情報を一本化できるメリットもあるのだ。