次の10年を見据えたとき、まず「共創」というキーワードが頭に浮かぶ。ユーザー企業とともに新しいビジネスを創出したり、業界や異業種の連携プラットフォームをともにつくるビジネス形態が、これまで以上に増えていく。

谷原 徹
社長

 例えば、19年に話題になったキャッシュレス決済では、流通・サービス、通信、製造、運輸などさまざまな業態の企業が決済サービスを拡充した。従来のクレジットカードは金融業が中心だったが、デジタル技術によって業界の垣根を超えたビジネスが生まれている。

 見方を変えれば、デジタル技術をきっかけとしたボーダレス化は、新ビジネス創出のチャンスとも言える。業界横断、異業種連携のデータの収集や共有、活用のプラットフォーム需要が一段と拡大するとともに、当社がユーザー企業との共創を通じて、共同で新しいビジネスを立ち上げる機会も増える。

 こうした形態を当社では「共創IT」と呼んでいる。ユーザー企業から指示されたシステムをつくる従来型のSIビジネスに加え、共創ITがSIerの新しいビジネス形態の主軸になる見込みであることを踏まえ、年頭のキーワードは「共創ITカンパニーへの第一歩」とした。

 20年4月から新しい中期経営計画がスタートする。新中計では既存ビジネスの成長を持続させるとともに、共創IT領域のビジネスを本格的に伸ばしていく。また、海外ビジネスのテコ入れも行って面的な広がりにも力を入れる。30年には「共創ITカンパニー」として年商1兆円を目指したい。