クラウドサービス提供企業などの間で、顧客の成功に向けて自社サービスの継続的な活用を支援する「カスタマーサクセス」が近年注目されています。Asobica(アソビカ)は、このカスタマーサクセス業務を最適化・自動化するツールを提供し、実績を伸ばしてきています。今田孝哉社長に話を聞きました。
どんな会社なの
カスタマーサクセスオートメーションツール「coorum(コーラム)」を提供しています。
今田孝哉 社長
coorumは、クラウドサービスを展開する企業を中心に、自社サービスの解約防止とLTV(ライフタイムバリュー)の最大化を支援するツールです。エンドユーザー(顧客)の活用状況や満足度を分析し、ユーザー一人一人に最適な情報を提供することで、サービスの活用を促すとともに、カスタマーサクセス業務の最適化・自動化を実現します。
特徴は、「ユーザー分析とアクション(ユーザーごとのコンテンツの出し分け)を一体でできること」。顧客のNPSやアクティブ率などのデータからユーザーのサービスに対する満足度をスコア化し、それを基にフォローするべき顧客に対して通知を出すなど、自動的にアクションをとることができます。サービスの活用ノウハウなどの情報(ナレッジ)を用意して、ユーザーの業種や企業規模、サービス利用フェーズなどに応じて最適なコンテンツを配信することも可能です。また、顧客間で質問を投稿・回答できる掲示板機能により、コミュニティー内で情報を交換しながらナレッジを蓄積していくこともできます。
coorumは2019年4月に提供を開始し、SansanやマネーフォワードといったSaaS企業が導入。ユーザーが抱える主な課題には、業務の属人化や人手でのアナログな対応があるといい、そうした点を解決しながら、顧客のサービス活用を促すツールとして選ばれているそうです。
今後の方向性は
3年以内にマーケットリーダーになることを目指します。
カスタマーサクセスに関する業務を自動化・最適化ができている企業はまだ少なく、業界におけるプレイヤーも少ないと見ており、市場をけん引する存在になることを目指して、この領域に強みを持つ人材の採用に注力していく方針。アジアなどグローバルでの展開も「5年以内にチャレンジしたい」と意気込みます。
また、機能面では、顧客対応においてシステムで自動化できる範囲を拡大するなど、業務のデジタル化実現に向けた強化を図っていく考えです。
よろしくAsobica
coorumの提供を開始して約1年半。これまでの手応えは「非常にある」と今田さん。現在はカスタマーサクセスの取り組みに力を入れる企業を中心に展開していますが、ゆくゆくはそうした専門組織がないような企業にもターゲットを広げ、ビジネスを拡大していく考えです。Asobicaは「カスタマーサクセスオートメーションツール」でイッポ前へ!