2012年設立のgamba(ガンバ)は、SNSのような形で日報の共有ができるアプリを提供しているスタートアップです。アプリの提供だけでなく運用支援にも力を入れることで、競合サービスとの差別化を図っています。松田充弘代表取締役に話をうかがいました。
どんな会社なの
社内SNS型日報共有アプリの提供やその運用支援を行っています。
松田充弘 代表取締役
同社の提供する日報共有アプリ「gamba!」は、SNSのようなインターフェースで日報を投稿、共有できるツールです。社員の日報がタイムラインで表示され手軽に日報をチェックできるほか、日報のテンプレートを簡単に作成・修正したり、投稿された日報に「いいね」でリアクションしたりすることが可能で、メールなどと比べて日報が書きやすい・読まれやすい仕組みを整えています。また、過去の日報を検索する機能や、設定した目標数値に対する進捗管理ができる機能も備えています。
他社サービスと比べた差別化点とするのが、運用支援の提供です。「日報が止まる」「定着しない」というユーザー企業の課題に対し、「準備、導入、定着の各段階で運用をサポートする仕組みがある。ツールの提供だけでなく、運用支援もできることに大きな違いがある」と強調。これにより、組織としての生産性が向上した例もあるとしています。
導入実績は
累計で1万5000社を超える企業が利用しています。
gamba!は12年12月に提供を開始。1ユーザー月額980円、年間では9800円で利用することが可能です。数十人規模の企業の利用が中心で、業界としては不動産や人材サービスなどが多いといいます。導入前後における日報の定着に向けた支援サービスがあることがユーザーから評価されているポイントになっているそうです。
今後の方向性は
日報データを活用したマネジメントや採用の支援にもっと注力していきます。
同社では8年にわたり日報共有アプリを提供してきた蓄積による、日報ビッグデータを持っていることが強み。例えば、日報の提出時刻や頻度からメンタルコンディションを読み取ったり、高パフォーマンスの営業パーソンの日報を基にして、それに近しい要素を持つ人材を採用したりといった展開が考えられます。「毎日上がってくる日報データをマネジメントや採用に生かすことの可能性は大きい」と言い、「もっと着手していきたい」と話します。ユーザー自身で簡単にデータ分析ができる機能の提供や、同社自身でデータを分析して運用支援に役立てていくような取り組みを強化していく考えです。
よろしくgamba
新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけとしたリモートワークの広がりに伴い、「これまで日報を導入していなかった企業も改めて日報をやろうと、新規でお試しいただくケースが増えている」と話す松田さん。日報ベースの情報共有で組織の生産性を上げていくことができる、社員の育成や評価にも活用できるという価値をより多くのユーザーに提供していきたいと意気込みます。gambaは「日報共有アプリ」でイッポ前へ!