「Windows Server 2012/2012 R2」の延長サポート終了が10月10日に迫り、サーバーメーカー各社は最後のリプレース需要を取り込むべく販売活動に力を入れている。NECは、顧客が用途ごとに選べる豊富な製品ポートフォリオから最適な製品を提案。移行先の選択肢としてNAS(ネットワーク接続型ストレージ)やHCI(ハイパーコンバージドインフラ)も用意し、ユーザーごとに最適な次のITインフラのかたちを示している。
(取材/日高 彰、文/堀 茜)
移行先はクラウドよりオンプレミスが主流
x86サーバー「Express5800」シリーズを主力IT商材として製造・販売しているNEC。2020年に始まったコロナ禍では取引案件が減少し、19年と20年を比較すると出荷台数ベースで約2割の落ち込みとなった。さらにその後は、世界的な半導体問題から「需要があっても供給できない」という、苦しい状況が22年前半ごろまで続いたという。しかし、22年後半には部材供給に関する問題がおおむね解消し、コロナ禍の影響も縮小。出荷台数は回復傾向にある上、今年は10月にWindows Server 2012/2012 R2のサポート終了という特需要因もあり、同社は明るい兆しと捉えている。
同社が顧客に移行を提案する際に重視するのが、国内企業のニーズに合致する豊富な製品ポートフォリオを活用した、「用途に応じた適材適所」という観点だ。例えば、これまでExpress5800シリーズをファイルサーバー専用として使ってきた顧客には、移行先としてNASの「iStorage NS」シリーズという選択肢も提案。同製品には、NEC独自のファイルサーバー統合管理ツール「NIAS(NEC Information Assessment System)」が出荷時から標準搭載されており、利用状況の可視化が可能。NASは機能を絞っている分、導入・運用が簡単なほか、同等のハードウェア性能ならサーバー製品より価格が抑えられることも利点と説明している。
また物理サーバーを運用している中小企業は多く、リプレースを契機に仮想化基盤の導入を検討するケースもあるという。浦田ディレクターは、Windows Server 2012時代の機種と最新機種では性能に差があることを踏まえ「複数台使っているのであれば、それぞれを置き換えるのではなく、仮想化で統合しませんかという提案もしている」とし、仮想化導入の用途向けには基盤構築の工数を削減しやすいHCI製品を勧めている。
「Windows Server 2012/2012 R2」の延長サポート終了が10月10日に迫り、サーバーメーカー各社は最後のリプレース需要を取り込むべく販売活動に力を入れている。NECは、顧客が用途ごとに選べる豊富な製品ポートフォリオから最適な製品を提案。移行先の選択肢としてNAS(ネットワーク接続型ストレージ)やHCI(ハイパーコンバージドインフラ)も用意し、ユーザーごとに最適な次のITインフラのかたちを示している。
(取材/日高 彰、文/堀 茜)
移行先はクラウドよりオンプレミスが主流
x86サーバー「Express5800」シリーズを主力IT商材として製造・販売しているNEC。2020年に始まったコロナ禍では取引案件が減少し、19年と20年を比較すると出荷台数ベースで約2割の落ち込みとなった。さらにその後は、世界的な半導体問題から「需要があっても供給できない」という、苦しい状況が22年前半ごろまで続いたという。しかし、22年後半には部材供給に関する問題がおおむね解消し、コロナ禍の影響も縮小。出荷台数は回復傾向にある上、今年は10月にWindows Server 2012/2012 R2のサポート終了という特需要因もあり、同社は明るい兆しと捉えている。