アイティフォーは、デジタルサービス事業や決済代行事業などを行う新会社「株式会社シディ」を7月7日に設立した。


　新会社は、アイティフォーの決済ビジネス事業や流通eコマース事業などの既存技術や今までに培ってきたノウハウを活用し、システム構築から決済処理などを一元化したデジタルプラットフォームの構築を実現するため、決済代行事業に参入する。今後、さまざまな規模のデジタルサービス事業者に対し決済事業などを組み合わせたサービスの企画・提案を実施する。

　アイティフォーはこれまで、POSシステムなど流通業界向けのシステム販売と、ECサイト向けパッケージシステム「ITFOReC」の販売を行ってきた。18年には、改正割賦販売法に適合したマルチ決済端末「iRITSpay決済ターミナル」の提供も開始しており、流通分野でリアルとバーチャル両面の事業をサポートしてきた。これら既存事業とグループ企業などとのシナジー追求や、将来的に発展が期待される「3次元インターネット」などの本格的な到来に備え、デジタルサービス領域の新たな価値の創出が必要と判断した。

　そこで、機動力に長け迅速な意思決定を可能とするチャレンジブルな体制と、各事業を俯瞰的な立ち位置からビジネスモデルを検討できる組織が必要と判断し、新会社を設立することを決定した。なお、今回の事業は、今期から新設された「新規事業推進室」の活動の一環としてスタートする。

　新会社の当初サービスは、JCB、Visa、Mastercardなど国際ブランドのクレジットカード決済に対応したアクワイアラーと包括代理加盟店契約を締結し、加盟店に対して日本国内で利用可能なクレジットカードブランドによる決済手段を提供する。アイティフォーの既存システムなどとシームレスな連携を実施し、決済処理までを包含したプラットフォームサービスを実現していく。

　また、デジタルサービス事業者との連携や協業などを通じ、関連するシステムを一元的に提供することで導入や運用の負荷を軽減し、サービス利用者である加盟店などは本来注力すべきビジネスへ専念することができるようになる。

　さらに、将来的にはより市場のニーズに適した新サービスの検討や提供も企画し、デジタルサービス領域での新たな価値の創出に注力していく予定。