昭電は、雷害対策の新製品「サンダーブロッカーProシリーズ」を4月21日に発売した。出荷開始は6月1日を予定している。
専門知識がなくても簡単に設置が可能で、安全・確実な対策を行うことができる新しいコンセプトのSPD(サージ防護デバイス)で、「当社にとってエポック製品となる」(加藤雅也・常務執行役員事業推進部長)と位置付けている。1年間の販売台数は2万台を見込む。
加藤雅也 常務執行役員
サンダーブロッカーProシリーズの強みは、雷から保護する機器のケーブルを接続するだけで取付配線が完了することだ。電気工事の資格を必要とせず誰でも簡単に機器の雷保護が実現できる。電源とLAN、電源とテレビ、もしくは電源とLANとテレビのように、保護対象に応じて自由に組み合わせてSPDを1カ所にコンパクトに集約することができる。
サンダーブロッカーProシリーズ
雷電流が電源線や通信線を通って各種機器に侵入してこないよう、保護回路によって雷を侵入と異なる経路に逃がし、機器を保護することも特徴だ。対象の機器種類や系統ごとに適切なSPDを選定することで、電源線や通信線がつながっている状態でも各機器を安全に守ることができる。
業務用機器、公共の電気設備の雷保護に要求される「JIS C 5381-11」や「JIS C 5381-21」に適合し、SPD分離器内蔵による故障時の安全性(全領域の安全遮断技術SITS)も有している。
加藤常務執行役員は、「雷害対策を実施するには、電気工事や重要な分離器の選定などの知識が必要で、ハードルが高かった。そういった意味で、サンダーブロッカーProシリーズは雷害対策の概念を変える製品」とアピールしている。
(佐相彰彦)