ADSLサービス「Yahoo！BB」を提供するビー・ビー・テクノロジーの孫正義社長の怒りがついに形となってあらわれた。

　8月27日、イー・アクセスの小畑至弘取締役が「Yahoo!BB」に対し、たび重なる中傷行為を行ったとして、3億円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こしたのだ。

　昨年9月の8Mbpsサービスの発表と、今年7月の12Mbpsサービスの発表時期の2回にわたり、正当な証拠もなしに、十分な速度を得られないなど、虚偽の情報を流され、営業妨害を受けた――と孫社長は主張する。

　この時期に訴訟を起こしたことについては、「1回目は、実際にユーザーに体験してもらい、評価してもらえれば理解は得られると考え、積極的な反論はしなかった。だが、2回目ともなれば、ユーザーに不安を与え、多大な迷惑をかけてしまう可能性も出てくる。断固たる立場を明確にしなければならない時期と判断した」と語った。

　イー・アクセスとしては、テレビCMを展開し、大規模なプロモーション活動を行っている最中でのこの訴訟騒ぎ。結果はどうであれ、やはり水を差すことになるのではないだろうか。一方、孫社長にとっては、イー・アクセスのユーザー獲得拡大に釘を刺す意味もあるのかも。