▼発売日が待ち遠しい。そんな気分はあの日以来だ。1998年8月29日午後3時、アップルコンピュータのiMacは華麗にデビューした。iMacの売れ行きはアップルばかりでなく、IT市場全体を牽引した。カウンターでは若いカップルが列をなした。その勢いは「うそから出たまことのような現象」と映るほどに、連続130日間、値引きなしで、BCNランキングに記録を残した。iMacは5色だった。最も売れたのは「ブルーベリー」だった。

▼「iPod mini」はつい先ごろ、7月24日の土曜日、店頭に5色で並んだ。すでに世界規模でヒット商品となった「iPod」は白色だけだが、一目見ると「これはソニーが出すべき商品だ」と、世界一のソニーブランドを匂わせている。それも銀座の「アップルストア銀座」で見ると、もう気分はラスベガス、である。だけれど、買うのは住まいに近い池袋のビックカメラ。それでも気分はパラダイスだ。アップルがヒットを飛ばすと、市場が盛り上がります。今夏は俄かアップル信者で、暑さを凌ごう。（本郷発・笠間　直）