今日のひとことWeb版

電子ブックの“明と暗”

2009/12/14 15:26

 米国と日本で売れ行きが全く異なるIT製品があります。「電子ブックリーダー」です。

 「明」は米国で、米アマゾンが07年に「Kindle」を発売したことで市場は立ち上がり、2009年の販売台数は300万台に達する見込みです。「暗」の日本は、ソニーとパナソニックという二大家電メーカーが04年に発売しましたが、国内市場から昨年ともに事実上撤退しました。

 米国と日本の市場で、これほど鮮やかに逆の道を進むプロダクトは珍しい。

 日本語と英語の表現力の違いや、用意されたコンテンツ量の差、出版社の電子ブックへの関心度、携帯電話の利用方法の違いなど、日本で普及しなかった理由は1つではなく、複数の要因があるように思います。

 日本では不発に終わった電子ブックリーダーですが、米国では今年の年末商戦に向けてさらに熾烈な争いが繰り広げられています。

(木村剛士)

【記事はこちら】
連載「MADE IN SILICON VALLEY」
再び盛り上がる「電子ブックリーダー」 年末商戦で熾烈な戦い
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2009.12.14」より
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