日本郵船や住友金属に、TOTO……。この半年間で大手ユーザー企業から矢継ぎ早に情報システム運用のアウトソーシング契約を獲ってきた日本IBM。今度はソニーからアウトソーシング案件を受注しました。今回はシステム運用ではなく、人事・経理業務の代行です。
ソニーは、収益力強化とビジネスプロセス効率化のためには人事・経理システムの運用だけでなく、業務自体も他社に任せることが最適と判断。そのパートナーとして日本IBMを選んだことになります。グローバル企業が世界に点在する拠点のバックオフィス業務を一本化してアウトソーシングするのは最近の流行り。ソニーもその流れに沿うように、合理化に動きました。
システム運用ではなく業務自体のアウトソーシングをITベンダーに任せたことに、IT業界に求められる能力に変化が起きているように思います。
情報システムの構築・運用だけではなく、業務プロセスの代行にも応えられる体制がなければ、今後は生き残っていけない――。大手企業の業務アウトソーシング需要の高まりをみているとそう感じずにはいられません。
(木村剛士)
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ソニー、人事・経理業務をIBMに外部委託、構造改革加速の一環メールマガジン「Daily BCN Bizline 2010.1.19」より