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<ニュースその後を検証>千葉県 人給申請システム「しょむ2」を“外販”

2010/08/26 15:38

週刊BCN 2010年08月23日vol.1346掲載

●2004年9月27日 vol.1057 13面にて報道
千葉県 人給申請システム「しょむ2」を“外販” 50自治体以上の視察に手応え

 政府の「e-Japan戦略」が推進されている折、本紙編集部では47都道府県を4年をかけて2回巡回した。都道府県庁や主要自治体のIT担当部署に取材をかけ、「電子自治体」の進捗度やこれからの取り組みについて聞いて回った。

 その巡回中に飛び込んできたのが、「週刊BCN」(2004年9月27日号)に掲載した千葉県が人事・給与の申請システム「しょむ2」を外販するという特ダネだった。

 自治体は当時、オフコンをいかにリプレースし、オープン化するなかで住民サービスに直結するシステムに切り替えるかについて悩んでいた。その際、いまのような共通利用可能なパッケージソフトウェアなどの汎用的なシステムは少なく、スクラッチ開発で行う場合がほとんどだった。このため、システム費用がかさんでいた。

 そこで千葉県は、庁内システムとしてスクラッチ開発したシステムをパッケージ化し、他の地方自治体へ販売しようと動いたのだ。共同開発したのは富士電機システムズだが、同パッケージの著作権配分は不明で、どちらが多く利益を得たかも不明。しかし、千葉県、同社のタッグで、自治体システムに革新を起こしたことは事実だ。(谷畑良胤)
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