旅の蜃気楼

“海外派”の旅好きから紀行文が届いた

2010/09/16 15:38

週刊BCN 2010年09月13日vol.1349掲載

【神田発】クオリティの社長、浦聖治さんからメールで紀行文が届いた。文面からすると、どうも中国から発信しているらしい。インターネットのメールは発信場所が定かではない。そのうち、GPSの位置マークがメールのどこかに印字されるのかもしれない。それはさておき、私の周囲には旅好きが多い。国内派と海外派がいるが、浦さんは筋金入りの海外派だ。生まれながらにして海の向こうに出るのが当然のように思っていたという。

▼浦さんの故郷は和歌山県新宮市。この地は、秦の時代に徐福が海を渡ってたどり着いたといわれるところだ。浦さんは、和歌山高専を卒業してパイオニアに入社。念願だった海外勤務のチャンスを得て、アメリカに渡る。日本に帰って起業し、営業拠点を海外に展開した。米ワシントン州のイサカ、上海、ソウル。国内は東京本社を中心に、大阪、名古屋、和歌山に拠点がある。クオリティは毎朝、この営業拠点をつないでテレビ朝礼をやっている。上海の社員とソウルの社員に会って、朝礼のことを聞いたら、「毎日、顔を合わせていますよ」。場所は離れていても身近な仲間を語るような雰囲気だった。

▼青島のある山東省は、和歌山県の姉妹都市(友好県省関係というらしい)だ。この省には、徐福が船出をした威海という街がある。浦さんの紀行文は、この威海を訪ねたものだ。引用する。――威海空港から車で40分を走ると市街地に着く。この間、なんと青々とした木々が息づいていることか。今まで中国で目にした畑、池、雑然とした空き地の風景ではない。梨、リンゴ、イチジクなど果物の緑で一杯なのだ。街に入るとさらに驚いた。まるでカリフォルニアのロングビーチのようだ。広く舗装された道路。清掃・整備されたビーチ。遠くから金髪で太めの人たちが歩いて来る。ロシア人の海水浴客だ。海を隔てると韓国だ。サムスンのプリンタ工場がある。海岸に面して高級住宅街が並ぶ。僕が中国で初めて見る光景だ――。浦さんが驚きながら感心している様子が目に浮かぶ。広い中国を知るのに何年かかることだろうか。(BCN社長・奥田喜久男)

秦の始皇帝の時代、徐福はこの地から不老不死の薬を求めて旅立った
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