今日のひとことWeb版

コピー機を「買わない」時代へ

2011/03/14 15:26

 コピー機やプリンタを購入、あるいはリースで利用する企業が、今後5年で半減するかもしれません。

 クラウドコンピューティングの考え方が広がり、企業のITシステムの利用形態は「所有から利用」へと意識が大きく変わりました。その流れは、プリンタ関係の機器へも波及しそうです。米IDCは、2015年頃までにいわゆる「マネージド・サービス」がプリンタ機器販売の半分を占めると予測しています。

 県別の販社体制を見直し、全国1社体制で誕生したリコージャパン。企業の購買形態が本社集中型になり、地方の支社・支局が大きな購買案件を決定する権限がなくなってきたことに対応する体制を組みました。

 統合には、もう一つ、大きな狙いがあるとみています。「販売方法を全国一律にする必要がある」ということです。リコーは、MDS(マネージド・ドキュメント・サービス)を国内で拡大する方針を掲げました。

 MDSはいままでの機器売りとは違い、上流から要望を聞き、数年間のコスト計算や業務フローなどの見直しも提案する必要があります。いままで以上に営業担当者の力量が問われるのです。おそらく、このMDS戦略を加速するために、全国1社に統合したということだと思います。(谷畑良胤)

【記事はこちら】
<トップインタビュー>リコージャパン 社長 畠中健二「モノ+コト売りを全国均一展開」
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2011.3.14」より
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