いまさら聞けないキーワード

<いまさら聞けないキーワード>ビジネスインテリジェンス(BI)

2011/07/21 15:26

週刊BCN 2011年07月18日vol.1391掲載

〈一般的な解釈は…〉ITシステムを用いて、企業内のデータを集計・分析し、事業計画に活用する手法。

 ビジネスインテリジェンス(Business Intelligence)とは、その名の通り、事業をより賢く計画・展開するために、ITシステムを使って企業内のデータを集約・分析し、ビジネスに活用する手法を指す。略して、「BI(ビー・アイ)」ともいう。

 情報化社会の進展によって、顧客情報など、企業内のデータが膨大化・複雑化し、せっかく集めたデータをどのように企業経営の意思決定に生かすかが課題になった。そんななかで、ソフトウェアやアプライアンスなどのITを駆使して、必要な情報を企業内のシステムから抽出するBIツールが、1990年代から普及してきた。

 BIツールは、利用者がキーワードを設定したり、特定の項目を選択したりすることによって、蓄積した社内データから該当する情報を自動的に集計・分析して、データをまとめたかたちでユーザーインターフェース(UI)に表示する。利用者はそれに基づいて市場動向を読んだり、業績を予測したりして、リソースの配分や予算計画、経営方針などを策定することができる。データの分析・活用によって、ビジネスの効率化や事業拡大を図ることが可能になるわけだ。

 BIツールには、ライセンス販売数でトップシェアを獲得しているウイングアーク テクノロジーズの「Dr.Sum」をはじめ、マイクロソフトの「SQLServer」や、IBMの「Cognos」など、多くの製品がある。BIツールはもともと、導入コストが高く、高度な専門スキルが要求されることから、導入するのは一部の企業や部門に限られていた。そんな状況にあって、BIベンダーは近年、使いやすさや低価格を実現して、中堅・中小企業に最適化したBIツールを投入しており、導入のすそ野を広げようとしている。
  • 1

関連記事

BIブームの再燃 “迅速な意思決定”のニーズが火をつける

<Industry Chart 業界の今を俯瞰する>BI関連製品市場 社内で全社員が利用する情報基盤 中堅・中小にもすそ野広げる取り組み