今年2月に変更した新社名で、初めての期首(2012年6月期)を迎えた日本マイクロソフト。新社名の下、新たな体制で事業に臨んでいます。ポイントはいくつかありますが、なかでも注目しているのは、中小企業向け事業の組織です。
どのカテゴリのIT製品・サービスでも、大企業市場が飽和状態になると、次は中小企業市場に注目が集まります。複数のITベンダーが、「潜在需要がある」として、同時に触手を伸ばすのです。しかし、数が膨大で1社あたりのビジネスボリュームが小さい中小企業を、効率よく顧客にするのは至難の業。結果として、中小企業市場にチャレンジしても成果を出せないITベンダーが多いのが現実です。
日本マイクロソフトも同様だと思います。過去、幾度も中小企業市場の開拓を試みましたが、「大成功」といえるまでの成果を上げた例はないように思います。世界最大手のソフトウェアカンパニーも手こずる市場、それが日本の中小企業市場なのです。
日本マイクロソフトが今年度期首に設けた中小企業向け事業を担う部門の新体制と戦略を書きました。中小企業市場でのビジネス拡大――。マイクロソフトの悲願達成のカギを握る組織です。(木村剛士)
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日本マイクロソフト 動き出したSMB囲い込みの新戦略メールマガジン「Daily BCN Bizline 2011.9.12」より