サイボウズが、危機感を抱いています。青野慶久社長は、「創業以来、初めての大勝負」としてクラウド事業の新ブランド「Cybozu.com」を立ち上げました。パッケージとして提供してきた複数のソフトを自前のクラウド基盤に乗せ、月額課金制で提供します。
サイボウズは、中堅・中小企業(SMB)向けのグループウェア市場でトップシェアを誇り、知名度も抜群です。一方で、大企業向けでは日本IBMや日本マイクロソフトの牙城を崩せておらず、「サイボウズガルーン」は苦戦気味。しかもライバルたちは、近年はSMBの開拓も強力に推し進め、実績を伸ばしています。
グーグルの存在も無視することはできません。SMB向けの販売パートナーの拡大や販売パートナーに対する支援制度の再構築などを進めています。サイボウズにとっては脅威といえるでしょう。
SMB市場のシェア争いは激しさを増しそうです。数年のうちに業界地図が変わる可能性を否定できません。サイボウズが抱く危機感の強さもうなずけます。主要ベンダー各社の動向を注視していく必要がありそうです。(信澤健太)
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サイボウズ クラウドサービスの外資勢と真っ向勝負 「創業以来、初の大勝負」をかけるメールマガジン「Daily BCN Bizline 2011.11.29」より