今さらながら、中国市場の伸びには驚かされます。調査会社IDC中国は、2012年1~12月期の出荷台数は、中国が8520万台、米国が7660万台と、いよいよ中国市場が米国を抑えて世界トップの出荷台数になると予測しています。
汎用品であるPCは、出荷台数という「規模」が利益を大きく左右する世界。米自動車業界のビッグスリーや、世界市場のテレビメーカーにように、寡占化が進む見込みです。大手PCメーカーで最後に残るのは、中国圏と北米圏でそれぞれ1~2社といったところでしょうか。
ちなみにレノボなど、中国をホームグラウンドとする地場の大手PCメーカーでも、ことハイエンドサーバーの分野では、中国市場でIBMやHPの後塵を拝しているようです。
ストレージなど、より特化した分野では日立などの日本のプレーヤーにも活躍の場が十二分にあります。汎用品での勝負は厳しくても、特定領域での強みを生かせば、日本勢もまだビジネスを伸ばす余地があるのです。(安藤章司)
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<Industry Chart 業界の今を俯瞰する>中国の電子商取引(EC)市場 顕著な伸びを示す中国のEC市場 アクセス端末のすそ野拡大も続くメールマガジン「Daily BCN Bizline 2012.1.12」より