▼一気に人気が高まったミャンマーに出かけた。いったいどのような街なのか、頭に描くミャンマーは、80年代に見た中国の街並だ。道には自転車が列をなして走っている。道端では地べたに座り込んで野菜を並べて、ぼんやりと人通りを眺めている売り人の姿がある──というような。

▼7月18日、バンコクの空港からヤンゴンに移動した。訪ねたのは昔の首都であるヤンゴンだ。空港ビルに入った途端、「おや、何とこざっぱりした建物なんだ」に始まり、いくつも想定外の出来事に出くわした。街並がヨーロッパ風なのだ。道は片側3車線、中央分離帯は少し広めで緑の葉が繁った街路樹が続いている。道路は大半が舗装してある。

▼宿泊したセドナホテルの窓から見える風景は、目の前に湖があって、緑が一面に広がっている。湖の左手の遠くに赤い屋根の家が見える。アウンサンスーチーさんの住居だ。街で人とすれ違う。民度の高さを感じる。ただし、自動車は20年前に日本で走っていたような中古車が多い。ミャンマーは貧困ではない。流通している資金が少ないだけで、オフショア開発先としては格好の国だ。早い者勝ちとの印象を抱いた。（直）