「触らない」時代が、始まっています。これまで電子機器の操作方法は、リモコンのボタンを「押す」ことが主流でした。ここ数年でスマートデバイスが普及したことによって、「タッチ」操作も拡大しています。そして最近では、モノに触らずに操作する手法もでてきました。
その一例が、マイクロソフトの家庭用ゲーム機「Xbox 360」向けのデバイス「Kinect」です。センサに向かってジェスチャーをするだけで、コントローラを使うことなく操作ができます。
マイクロソフトはこの技術が世の中の役に立つと考えて、「Kinect for Windows」として今年2月から販売。この技術を活用したソリューションの開発を進めています。
今月3日、日本マイクロソフトは東京大学先端研と共同で、障害を抱える方の活動支援ソリューションを開発したと発表しました。口の開閉や手の動きなどを「Kinect」が検知することで、脳性まひや脊髄性筋萎縮症など、重度の障害を抱える方の意思の表示や能動的な活動の補助になるものです。
「触らない」技術がさらに進化していく先にどのような世界が待っているのかを想像すると、ちょっとワクワクします。そのとき「リモコン」は、死語になっているのかもしれません。(真鍋武)
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日本マイクロソフトと東大先端研、障害者の活動支援ソリューションを共同開発メールマガジン「Daily BCN Bizline 2012.10.5」より