北斗七星

北斗七星 2013年2月4日付 vol.1467

2013/02/07 15:38

週刊BCN 2013年02月04日vol.1467掲載

▼1月下旬、大阪府のIT産業事情を把握するために、地方自治体やITベンダーを取材した。3日間の滞在期間のなかで、関西電力の子会社である関電システムソリューションズの木村愼作常務取締役に話を聞く機会があった。

▼木村氏の前職は、大阪府の副知事。橋下徹・大阪市長が大阪府知事を務めていた時に、右腕だった人物である。大阪のIT事情と関電システムソリューションズの事業戦略を聞く合間に、副知事時代の話になり、木村氏の橋下評を聞いた。

▼「橋下さんと仕事していて、最も勉強になったのは、組織との距離感」。既存の組織とつかず離れずの距離を保ち、決めたことを曲げずに成し遂げる力に長けている、と側近だった氏は言う。

▼記者が大阪に滞在している時に、市の教育委員会が桜宮高校の体育科入試の中止を決めた。橋下市長の見解には批判が相次いだ。教育委員長も反対だと表明した。だが記者は、組織のトップとして、周囲の意見にぶれることなく、終始毅然とした態度で向き合う姿勢には共感を覚えた。トップがぶれると、組織は動かない。橋下市長の振る舞いをみて、「組織との距離感」は、企業経営者が念頭に置くべきスタンスだと感じた。(鈎)
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