▼『週刊BCN』は、このたび1500号を迎えた。1981年に創刊して以来32年間、読者の皆さまのご支援に、あらためて御礼を申し上げたい。

▼1500号を機に、今号から4週連続で記念特集を組む。まずは、マイクロソフトの戦略を俎上に乗せた。マイクロソフトは、クラウドやスマートデバイスでライバルに遅れをとっている印象で、一時期の圧倒的な存在感は薄れているといわれる。しかし、他社に比べてIT製品のカバーエリアは広く、何よりもユーザーとパートナーが競合他社に比べてはるかに多い。依然として、マイクロソフトの影響力は圧倒的で、同社が描く将来像に注目しているIT業界人は多い。だからこそ、その戦略を伝えたかった。

▼インタビューで、樋口泰行社長は「過去の10年よりも、この先の10年のほうがきっと明るい」と言い切った。IT市場をけん引するリーダーは、IT産業の発展を微塵も疑っていない。明るい未来を手中にするためには、過去の成功体験を捨てる勇気が必要ということも示唆した。ソフトからデバイスとサービスに軸足を移すという戦略を断行することが、それを物語っているように思う。（鈎）