『週刊BCN』の連載「営業マネージャーたちの最前線」では、IT企業で奮闘している営業リーダーに、営業現場での様子やマネージャーとしての工夫などを語っていただいています。ここでは、紙面では掲載しきれなかったエピソードをご紹介します。 *「営業マネージャーたちの最前線」本編は『週刊BCN』1514号(1月20日号)に掲載しています。ぜひご覧ください。

[語る人]

●profile..........
吉田 昭二(よしだ しょうじ)
 1993年、東芝に入社。東芝府中工場の総務部に配属され、東芝府中硬式野球部に入部。7シーズン在籍し、99年の都市対抗野球大会を最後に現役を引退。99年10月、流通・放送・金融システム事業部に配属され、エアライン担当営業として社業に専念する。2003年の東芝ソリューションの設立と同時に所属。11年7月から現職。

●所属..........
流通・金融ソリューション事業部
流通・運輸ソリューション営業部
流通・運輸ソリューション営業第四担当グループ長

●担当する商材.......... エアライン向けシステム開発
●訪問するお客様..........航空会社
●掲げるミッション.......... ITを駆使し、航空会社の課題を解決するソリューション提案を実現
●やり甲斐.......... 全員で受注の喜びを共有すること
●部下を率いるコツ.......... 常にチャレンジ精神を刺激する
●リードする部下.......... 5人

 売り上げを伸ばして会社の成長に貢献するために、当部署として明日はどういう動きをするべきなのか。チャレンジ精神をもって、新しいビジネスにつながる営業作戦を毎日考えている。そして、まずリーダーの私がそれを実践して、成功パターンを明確にしたうえで、部下たちを動かしていく。

 このところ取り組んでいるのは、お客様の経営層へのアプローチだ。私のチームが担当する航空会社は、LCC(格安航空会社)の台頭などによって価格競争が激しくなり、コスト削減や顧客向けサービスの改善・拡充が喫緊の課題になっている。私はこれまで築いてきた人脈をフルに活用して、お客様のトップ層の方を訪問して、課題を解決するITを経営ツールとして訴求するという新たなかたちの提案を試みている。

 提案先が経営層になると、製品はそのものは情報システム部門に提案してきたものと同じでも、見せ方を変える必要がある。要するに、従来のように「この製品はこんな機能や特徴があります」とうたうのではなく、「導入によって、こんな新しいサービスをつくることができ、○○の期間で投資を回収できます」というふうに、数字を前面に押し出して、ROI(投資利益率)を説明することが提案の肝になるわけだ。

 IT活用によって、お客様のお客様を幸せにする――。私は、当社が提供するITインフラの上で動くサービスを利用するエンドユーザーを念頭に置きながら、経営層向けの営業活動を進めていきたい。現在は、まだ私一人でこうした提案を行っているが、近いうちに部下にも走り出してもらい、チーム全体で新しい受注の獲得に力を入れたいと思う。

 もう一つ、営業リーダーとして重視しているのは、グローバル人材の育成だ。航空会社が手がける事業は国境を越えたグローバルビジネスなので、当社もこれまで以上に視野を広げ、グローバル基準で提案を行うことが欠かせない。昨年、優秀な新人がチームに入ってきた。英語の試験を受けさせるなどして、彼を当社の明日を担うグローバル人材に育てたい。