今日のひとことWeb版

AWSのネットワーク版

2014/01/21 15:26

 アマゾンウェブサービス(AWS)に代表されるクラウドサービスの登場によって、いまや、ITのエンドユーザーがコンピューティングリソースを手に入れるのに、サーバーの購入やラックの設置、電源、ネットワークなどの工事は、不可欠なプロセスではなくなりました。

 ベンダーは、もちろんこうしたサービスをそのまま使い、自社ソリューションのインフラとして活用するのもアリですが、一方で、DCなどのインフラは自社でもつという方針のベンダーも多いでしょう。そうしたニーズに応えて、SDNでネットワークの構築にかかる時間を短縮し、運用を最適化しようという動きが活発になっています。

 実は日本でこのSDNを、DCだけでなく広域のあらゆるネットワーク資源に適用し、新たなネットワーク仮想化技術を確立する研究開発プロジェクト「O3プロジェクト」が始まっています。目指すはグローバル市場でのデファクト化。AWSのネットワーク版ともいえるサービスを、国産企業が実現するベースの技術にするのが目標です。

 予算は総務省が拠出し、日本を代表する通信事業者とネットワーク機器・ソリューションのベンダーがコンソーシアムを組んで取り組むナショナルプロジェクト。参加社も総務省も、ネットワーク分野で世界の最先端を走るこのプロジェクトの成功に向けて意気込んでいます。クラウドに対応した新たな事業モデルを考えなければならないITベンダーも、要注目です。(本多和幸)

【記事はこちら】
世界のネットワークを変える! 国産ベンダー連合「O3プロジェクト」が引き起こす波
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2014.1.21」より
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