北斗七星

北斗七星 2014年11月17日付 vol.1555

2014/11/20 15:38

週刊BCN 2014年11月17日vol.1555掲載

▼IT分野のハードは、どのような商品にするかを考える部分と、製造や組み立てをする部分の大きく二つの業態に分かれる。iPhoneがその典型だ。考える部分をアップルが担い、製造は台湾などの大手EMS(製造受託サービス)が担う。EMSは製造部分に特化することで勝ち上がってきた。

▼自社製3Dプリンタを日本に売り込みに来た年商約3兆円の台湾EMS(製造受託サービス)大手、新金宝電通グループの沈軾栄執行長に、「キヤノンやリコーなどが3Dプリンタの参入に意欲を示すが、自社のライバルとなり得る日本メーカーからの製造受託も受けるのか」と聞いたところ、「受ける」とはっきり答えた。自らはEMSベンダーだという覚悟がある。

▼システム開発では、IaaSの普及で、サーバーなどのハードが存在感を失いつつある。その結果、システム開発とクラウドの大きく二つの業態に分かれていく。クラウドベンダー以外は、システム開発に集中することになるが、ハードを扱っていると、その売り上げを手放すには覚悟が必要だ。次にクラウドを活用して「どのような商品にするかを考える部分」が重要となる。(寶)
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