今日のひとことWeb版

モバイルアプリ先進国に学ぶ

2015/11/27 15:26

 中国のモバイルアプリ事情は、日本よりも先進的。次々と便利なアプリがリリースされて、社会に浸透しています。例えば、日本でも有名なオンライン決済の「支付宝(Alipay)」。馴じみがない方は、ECモール「淘宝(Taobao)」や「天猫(Tmall)」での決済時に利用するものだとイメージされるかもしれませんが、支付宝でできることはこれだけではありません。

 アプリ上では、携帯料金のチャージや航空券の購入、公共料金の支払い、医療機関の予約申請など、豊富な機能を有しています。友達の口座にお金を振り込むことも可能ですし、コンビニなどの店舗では、アプリ上のバーコードを読み取ってもらうだけで、商品を購入することができます。こうした便利な機能が日々拡張されているのです。

 そして驚きなのは、これらが社会に浸透するスピードです。支付金は、もはや中国人の生活に不可欠な社会インフラと化していますし、次々とリリースされる便利なアプリも、中国人はすぐに生活に取り込んでいます。

 一方、日本人の私は、中国人が一般的に利用しているモバイルアプリでさえ、いまだ満足に使いこなせていません。正直、時代についていくのがやっとの状態です。

 中国ビジネスを手がける日系ITベンダーは、「すぐれた日本の製品を中国にもちこむ」という発想をしがちですが、「先進的な中国の製品を自社戦略に取り込む」という発想も必要なのだと気づかされます。(上海支局 真鍋武)

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自動販売機に行列
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2015.11.27」より
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