桜前線が津軽海峡を越え旭川まで達するのは、例年5月も半ば。春は遅くやってきて、秋は早い。「雪に閉ざされているので、ゲームが好きになるんですよ」と旭川工業高校の下村幸広先生。放課後はパソコン室を誰にでも使えるように解放している。プログラミングに熱中している子もいるが、「ゲームばっかりやってる子もいて、でもそこから何か芽が出れば」。
下村先生の旭川では、産官学が一体となって「旭川 U-16プログラミングコンテスト」を立ち上げ、パソコン好きの子どもたちを応援している。主体は中学生だ。旭川工業高校や旭川工業高専の生徒が教える。先生は言う。「教えることが一番の勉強になる」。これが旭川モデルの原点かもしれない。旭川発の大会も今年で6回目を迎える。この活動が釧路にも飛び火し、昨年は帯広で北海道大会が開催された。旭川モデルの津軽海峡越えも間近かもしれない。
高校プロコン、高専プロコン、U-22、そして旭川発のU-16。ITジュニアの裾野が広がっていく。それは取りも直さずIT業界の活性化につながる。
北の大地から爽やかな風が吹いてくる。(谷口 一)
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【教員・IT企業経営者座談会】出てこい!パソコンが好きな子どもたち(上)北の大地に根づくU-16プロコン 「旭川モデル」として釧路、帯広へ(上)北の大地に根づくU-16プロコン 「旭川モデル」として釧路、帯広へ(下) メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.4.18」より