国内最大手の総合ITベンダーである富士通が岐路に立っています。10月27日の上半期決算&事業戦略発表会で田中達也社長は、いまや非中核事業となった端末ビジネスについて、独立・分散をさらに進めていく可能性を示唆しました。端末を含め、「すべてのスタックの製品を垂直統合で揃えていることこそ、富士通の最大の強み」と言い続けてきた同社ですが、どのようなかたちに落ち着いていくのか、大いに注目されるところです。
一方、中核事業と位置づける法人向けITソリューションの分野では集約の動きを加速させ、今日付で主要SI子会社3社を本体に吸収します。日本を代表する巨大ベンダーが、グローバル市場のメインプレーヤーとして活躍できるか否か。経営陣は強い危機感を持っており、スピーディに新しい手をどんどん打ちたいと考えているようです。(本多和幸)
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富士通 SI子会社吸収合併の必然 「攻めなければ現状維持すらできない」 メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.11.01」より