IoTで課題になっているのが「ラストワンマイル」です。無線通信が発達した現代において、「なんで?」と思われるかも知れませんが、IoTの多くは低コストで運用することが求められており、普段、使っているLTEやWi-Fiのような“高価”なものは使いにくいと指摘されていました。
そこで注目されているのが「LPWA」。低消費電力で電波が遠くまで届く「Low Power Wide Area」の頭文字をとったものです。京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は、フランスのSIGFOX(シグフォックス)と協業して、国内LPWAに参入。2017年2月をめどにサービスを始める予定です。
再度のおさらいですが、大容量/広域通信の代表格が「LTE」で、その対極に位置する小容量/近距離通信がSuicaのような「NFC」(近距離無線通信)。「LPWA」は、広域通信が可能でありながら、取り扱うデータ容量は小さい。その分、運用コストが安くなります。
KCCSが手がけるSIGFOXのLPWAは、上りのみで毎秒100ビット、免許不要の920MHz帯の無線周波数を使い、伝送距離は最大数十キロメートル。お値段は1デバイスあたり年額100円(!)からに設定することで、IoTの「ラストワンマイル」の解決に挑みます。(安藤章司)
【記事はこちら】
KCCS、フランス「SIGFOX」のIoT向け低価格通信サービスをスタートへ メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.11.17」より