「何のためのデジタルトランスフォーメーション(DX)なのか」を考えるとき、分かりやすい指標が「今より多く儲かる」ことです。例えば、営業利益率5%を20%にできるのであれば、DXを行うべきでしょう。

 SIerもこの点はよく押さえており、DXの提案は「どれだけ儲かるのか」を強調し、より深く利益にコミットするため、「儲けた分の何割かをシェアする」ことにも力を入れています。DXは「より多く儲ける」ための変革との位置づけです。

 問題は、DXを行っても大して利益が増えないパターン。「競合がデジタル対応して負けそう」だから仕方なく追随するようなケースは、果たして「DX」と呼べるのかどうか意見が分かれるところ。

 それでも、ユーザー企業にとっては、負けて市場から退出するよりはDXしたほうが何倍もマシ。「儲かるDX」と「現状維持するためのDX」とに分かれることを見越した上で、ユーザーに合ったDX提案がSIerには求められていると言えそうです。(安藤章司)