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後発だからこそ強い

2020/04/24 10:00





 4月8日、ついに楽天モバイルが第4の移動体通信事業者として4Gサービスを開始しました。現時点では、iPhoneを取り扱っていなかったり、楽天モバイル自身の回線が使えるエリアが限られていたりと制限がありますが、月額2980円という低価格は消費者から見て魅力的です。長年、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社による実質的な寡占状態で携帯料金が高止まりしていた中、同社の取り組みは市場構造を変える可能性がありそうです。

 一方で、今後の移動体通信領域で注目するべきなのはやはり5Gでしょう。これまで以上に広い分野での活用が見込まれる5Gを最大限普及させるため、大手3社は数年前からパートナーを募って実証実験を行ってきました。これに続いて、楽天モバイルも3月に新しいパートナープログラムを発表しました。

 現状では、基地局の展開規模などでまだ大手3社に届かない状況ですが、同社は独自の完全仮想化ネットワークによって4Gに頼らないスタンドアローンの5Gネットワークを他社より早期に提供できるとしています。寡占市場に後発で参入するには大きな困難が伴いますが、後発だからこそ構築できる最新のネットワークが同社の武器となっています。(銭君毅)

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楽天モバイル 5G導入に向けたパートナープログラム ネット企業の経験生かし新サービス創出へ
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