今日のひとことWeb版

同期と非同期

2022/02/02 10:00





 先日、Dropbox Japanの梅田成二社長を取材しました。紙幅の都合もあり、紙面には掲載できませんでしたが、働き方の面で感心したことがあったので、こちらで紹介します。それはリモートワークにおける「同期」と「非同期」の考え方です。

 リモートワークが浸透し、会議が増えたという声が聞こえてきます。以前はオフィスで顔を合わせた際に軽く話せば済んだことも、いちいちミーティングの時間を設ける必要が生じているケースもあるでしょう。気が付いたらスケジュールの大半がウェブ会議で埋まっている、なんてことも少なくないでしょう。

 クラウドストレージ大手である米ドロップボックスはグローバルで、会議などの「同期」して作業する時間と、「非同期」として個人が自由に働ける時間を明確に区別しているそうです。外資企業であり、各地域ごとにタイムゾーンが異なることもあって、このような対策をとっているようですが、仮に国内だけの企業だったとしても、他者と同期する時間を明確に決めることは有効な面があると感じます。

 実際、梅田社長によると、同じタイムゾーンの中にいても同期と非同期の考え方が浸透しており、ダラダラと会議を続けることなく、固まっていない内容は宿題として持ち越すことを決めて、スパッと会議を終える文化が社内に広がっているそうです。「メリハリをつけて取り組むので効率がいい」と話していました。

 もちろん、会議を効率よく回すには事前の準備が欠かせません。「非同期」の時間にコラボツールを有効に活用し、会議の時間をより短くできるように内容を精査していくことは必要です。梅田社長自身も「段取り」を大切にするよう心がけているとのことでした。

 同期と非同期、そして事前の段取り。会社全体で取り入れることは難しいと思いますが、例えば、チーム単位などでルールをつくり、徹底していくことで、より効率的なリモートワークが実現できるかもしれませんね。(藤岡 堯)

【記事はこちら】
現場力高める「魔法の箱」の可能性広げる Dropbox Japan 代表取締役社長 梅田成二
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