北斗七星

北斗七星 2024年3月25日付 vol.2007

2024/03/29 09:00

週刊BCN 2024年03月25日vol.2007掲載



▼3月13日、小型衛星打ち上げ用ロケットを開発するスタートアップのスペースワンが、初号機の打ち上げを行った。日本初の民間ロケットによる衛星打ち上げとなることが期待されていたが、上昇開始から約5秒後、異常を検知した機体が自ら飛行中断を決断。自爆装置を作動させたとみられ、機体は空中で爆発した。

▼スペースワンには、精密機器に強いキヤノン電子や、ロケット開発で多くの実績があるIHIエアロスペースなどが出資し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)出身の技術者も在籍する。宇宙のスペシャリストによる挑戦だったが、それでも技術の確立は容易なことではない。米国で宇宙開発事業を展開するイーロン・マスク氏も、爆発の知らせに「ロケットは難しいものだ」とコメントを寄せた。  

▼スペースワンの豊田正和社長は打ち上げ後、「失敗という言葉は使いません」と述べた。今回得られたデータや知見は、今後の前進のための材料となるからだ。昔であれば、潔さに欠ける発言と見られたかもしれないが、ネット上の反応を見る限り、次回の打ち上げを待ち望む人のほうが多いようだ。挑戦をたたえる風土がようやく日本にも育ってきたのかもしれない。(螺)
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