今日は何の日
<今日は何の日>5月26日(1969年)「東名高速道路が全線開通」
2025/05/26 09:00
週刊BCN 2025年05月26日vol.2060掲載
半世紀を超えた大動脈
「日本の大動脈」といえば、最初の東京五輪の年である64年に開通した東海道新幹線か、同じく首都圏と関西を結ぶ東名・名神高速道路のことを指すことが多い。東京から神戸までの高速道路を建設するという計画は戦時下で立ち上がったが、当時の戦況で一時中断。戦後になって再び具体化した。建設の計画で起きた激しい論争として知られるのが、全長のうち東京-名古屋間を東海道か中央道(甲州街道・中山道)か、どちらのルートで建設するかの議論だ。山岳地帯の産業や資源の開発につながること、東名阪を最短距離で接続できることなどが挙げられる中央道ルートと、現に交通集中の問題があり旺盛な需要が期待でき、山岳地帯に比べ建設が容易な東海道ルートの2案の間で、政治論争に発展した。結果的に東名高速道路は東海道ルートとなったが、先にルートが決まっていた名神高速道路の区間が先行して65年に開通した。
その後当時の中央道ルートの一部は中央自動車道として整備され、今や新東名高速道路がいよいよ2027年度に全線開通となる。一方、国内では建設から半世紀を超えたさまざまな社会インフラで老朽化の問題が顕在化している。これからは新設よりも維持管理が大きな課題となるだろう。(螺)

由来
東京都世田谷区と愛知県小牧市を結ぶ東名高速道路は、1969年5月26日に全線が開通した。先行して開通していた名神高速道路と合わせ、東京から兵庫県西宮市までの約536kmがつながった。
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