▼6月なのにいきなり暑さがやってきた。今年も長く厳しい酷暑が始まったようだ。今夏は選挙の夏でもある。22日は東京都議選の投開票が行われ、7月には参院選が控えている。酷暑に負けない、熱い議論は行われるだろうか。

▼候補や政党の代表らがこぞって訴えているのは物価高対策だ。コメの価格や備蓄米の行方が連日ニュースになっているが、それ以外の食品や日用品も値上がりの一途。買い物に行くと、会計額が想定の2割増しに感じる。

▼物価が上昇する背景には、原材料価格の高騰、為替の影響など避けられない要素も多い。給与が上がっていない、むしろ数十年横ばいが続いているのが日本社会の大きな課題だろう。そんな中で政権与党から一人2万円支給すると言われても、物価高対策というより目先の選挙対策なのではと感じてしまう。根本的な対策、未来のあり方を示してくれるような候補や政党はいないものだろうか。

▼選挙戦ではSNSで発信する候補も増えた。多様なチャネルから情報を収集し、どう選ぶか。有権者ができるのは投票することだ。意思表示をしなければ、現状が変わる可能性すらなくなってしまうのだから。（緑）