BOOK REVIEW
<BOOK REVIEW>『なぜゲームをすると頭が良くなるのか』
2025/09/05 09:00
週刊BCN 2025年09月01日vol.2073掲載
ゲームは1日平均2時間まで
「ファミ通ゲーム白書2025」の推計によれば、2024年の国内ゲームユーザーは5475万3000人に達した。今やゲームは日常生活の一部となっているが、熱中しすぎて生活に支障をきたすケースも指摘されている。そのような状況の中で、本書は「ゲームはやらないより、やったほうが良い」との見解を示す。その根拠の一つとして、10~15歳の子ども5000人を対象に実施された英国での調査を挙げている。調査では、ゲームのプレー時間を「1時間以下」「1~3時間」「3時間以上」「まったくやらない」の4グループに分け、充実感や社交性、感情の動き、多様性、集中力などを分析した。その結果、最も良い傾向が見られたのは「1時間以下」だった。実際の生活に当てはめると、平日は1時間以下、余裕のある週末は2~3時間プレーするとすれば、1日平均2時間程度となる。
ゲームは、好きな人にとっては活力源にもなるが、バランスは重要だ。健康や仕事、交友関係、家庭などに問題がなければ、プレー時間が長くても大きな問題にはならない。しかし、生活に支障が出ている場合は、ゲームとの向き合い方を見直す必要がある。
(駄)

『なぜゲームをすると頭が良くなるのか』
星 友啓 著
PHP研究所 刊 990円(税込)
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