休憩所から目的地に
新鮮な野菜と果物、一風変わった工芸品、つまみ食いしたくなるアイスクリームやホットスナックー。ドライブ中、お手洗いのために道の駅に立ち寄ると、そこかしこに目移りする。全国に1000カ所以上ある道の駅は、温泉や宿泊機能を備えた施設もある。
「日本一小さい道の駅」がコンセプトの北海道江差町の「道の駅江差」を訪れたことがある。売店部分は一般的なコンビニエンスストアよりも狭く、数人が入ればいっぱいだ。隣のトイレ棟より建物が小さい。前情報なしに行けば物足りないかもしれないが、目の前に広がる日本海も相まって唯一無二の存在感がある。
道の駅は市町村などが国土交通省に申請し、機能要件をクリアすると登録される。トイレや駐車場が無料で24時間利用でき、道路、地域の情報を提供し、地域振興のための施設を持つ必要がある。道の駅制度が正式に始まった1993年はまだコンビニが少ない時代の休憩場所だった。そこから役割を増やし、現在は旅の目的地や観光、防災の拠点になっている。
対照的に姿を消したのはドライブイン。道の駅の増加に加え、高速道路網の発展も一因だろう。もう営業していないドライブインを見かけると、時の流れから取り残されたような寂しさを覚える。(潤)
由来
1993年4月22日、国が「道の駅」として103カ所の施設を登録した。2025年12月19日時点で47都道府県に1231駅ある。